パートナーに会いたくないと言われている状態で謝罪に行くことは加害でしょうか?

· open-t-faq

はじめに

本記事は、「変わりたい」と願う加害者の集まるGADHAのslackで交わされた3万通もののメッセージや、プログラム参加者によるGADHA理論への質問と回答をベースに作られた「よくある質問と回答」になります。

 

よくある質問

GADHAでの学びを深める中で、どれほどパートナーに悲しい思いをさせていたかが理解できるようになりました。いてもたってもいられなくなり、別居中の妻へ謝罪に行こうと思うようになりました。会いたくないと言われている状態で謝罪に行くことは加害でしょうか?

 

回答

会いたいと言われていない状態で押しかけることは、自分のニーズを満たすだけの一方的な行動で加害に他なりません。あなたが自分の誤りに気づいたとしても、パートナーはあなたの過去の加害に今も傷つき、会うことさえも怖いと思っているかもしれません。そのような状況で「これからは変わるから」という意思表示をしたとしても、それを信じてもらえるでしょうか?今回の例のように、関係の修復に躍起になり、相手の気持ちを考えられなくなってしまうケースはGADHA参加者からもよく聞かれます。

もっといえば、あなたが「謝罪をするために会いたい」と思うのは、本当に相手のためを思っての行動でしょうか?多くのモラハラ加害者はパートナーから一方的なケアを受けていました。関係の危機によってケアが受けられなくなると、反省している素振りをみせて許してもらい、同居が再開するとまた元の状態に戻るというケースもしばしば見られます。浅いレベルの謝罪(形だけの謝罪, パートナーの気持ちを取り戻すためだけの謝罪)ではなく、自分の行動の過ちや相手の気持ちを深く考え、パートナーのニーズを最優先しながら行動で示していく他ありません。

パートナーが求めていないときは、何も働きかけをすることはできませんが、自身の変容は続けていくことができます。それは関係を修復することだけを目的にするものではなく、ご自身が未来で関わる人達をケアするために行うものです。もし変わりたいという気持ちを深く持てているのであれば、求められるまではパートナーへの働きかけは停止し、GADHAのようなコミュニティで学びを深めてみましょう。

おわりに

本記事は、あくまで「形式的な」知識です。実際に使ってみて、間違っていたら学び直すためには、GADHAのコミュニティ(無料)やイベント(無料)、プログラム(有料)に参加することを推奨します。ぜひこちらの「GADHAの活動」ページをご覧ください。「よくある質問と回答」コンテンツは一部の公開のみを行っていますが、マンスリーサポーター(MS)の方は全てにアクセスすることが可能です。また、MSの方が増えるほど、無償で公開する範囲を増やすことができます。コンテンツに関心のある方や、GADHAを応援してくださる方は、ぜひMS制度の詳細をご覧ください。

 

Key words: 謝罪, 押しかけ, 誰のための変容か