GADHA活動方針

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G.A.D.H.Aとは

G.A.D.H.A(Gathering Against Doing Harm Again:ガドハ)は、大切にしたいはずのパートナーや仲間を傷つけたり、苦しめたりしてしまう「悪意のない加害者」が、人との関わりを学習するためのコミュニティサービスです。

当事者コミュニティとイベントの運営加害者変容理論の発信トレーニングなどを行い、大切な人のために変わりたいと願う「悪意のない加害者」に変容のきっかけを提供し、一人でも多くの被害者を減らし、ケアのある社会の実現を目的としています。

大切にしたい人に対して、傷つける意図はなく、大切にする方法がわからないために、加害的な言動を繰り返してしまう人」を「悪意のない加害者」と呼びます。詳細はこちらをご覧ください。

問いと仮説

G.A.D.H.Aは主催者の「なぜ僕は、大切にしたい人を傷つけてしまうのか?」という問いから始まりました(主催者の詳細はこちらからご覧ください)。この問いへの現在の仮説は以下です。

1.自分の関わり方に疑問を持てない

自分は論理的・客観的・正しい話し方や考え方をしていて、相手は感情的・主観的・間違った話し方や考え方をしていると考えてしまいます。傷ついた人に「傷つく方がおかしい」と責めるばかりで自分の関わりに疑問を持てません。

2.疑問を持っても変われると思えない

しかし、もし自分の他者との関わり方に疑問を持ったとしても、子どもの頃から続けてきた考え方や話し方を変えられるとは思えない人が多いです。「自分はこういう人間なんだ」と諦め、パートナーにも諦めて/わかって欲しいと考えます。

3.変わりたいと思っても方法がわからない

いざ「大切な人を大切にできるように変わりたい!」と思っても、その方法はなかなか見つかりません。現在では本やwebの情報を探しても、被害者のケアの場はあれど、加害者側が何をどう学び、どう変わるべきか見つけられません。

4.方法がわかっても訓練ができない

仮に方法を見つけても「じゃあ、結局どうしたらいいの?」「気を遣うのが大事って言われても、気を遣うってどういうこと?」と、混乱する人が少なくありません。具体的な実践と、その失敗を教訓に学び直す場がありません。

G.A.D.H.A.の取り組み

1.自分の関わり方に疑問を持てない

最近では、被害者側の当事者グループや情報が増えてきました。カサンドラやASD、モラハラやロジハラといった言葉をパートナーに使われて初めて知った人も多いでしょう。そういったキーワードを検索した際に、最初の情報源になることを目指します。 

2.疑問を持っても変われると思えない

人が変われると思えるのは、自分と似た境遇の人が変容したことや、変容していく過程に触れるときです。G.A.D.H.A.では、「悪意のない加害者」同士でコミュニケーションを取れる場を積極的に生み出します。 

3.変わりたいと思っても方法がわからない

「悪意のない加害者」には、理屈や論理で「理解」したい人が少なくありません。そのため、個別具体的なHow Toだけではなく、「そもそもコミュニケーションとは何か」「他者との関わりとは何か」といった理論も紹介します。

4.方法がわかっても訓練ができない

「言ってることはわかるけど、実際どうしたらいいの?」と途方に暮れる人がほとんどです。そこで「実際にやってしまった加害行為」をケーススタディとしたトレーニングセッション(初回無料)を行っています。パートナーの方に同席いただくとより高い効果が得られます。

GADHAのビジョン

目指す理想社会

誰もが他者を自律した個人として尊重する、支配と従属の関係を強要することもされることもない社会

GADHAのミッション

私たちの存在意義

DV・モラハラ加害者の変容を支援することで、加害者と被害者のいない、愛ある関係を増やすこと

GADHAのアプローチ

理想実現に向けた現段階の最有力仮説

DV・モラハラ加害者が集まり、学び、語り、作り、実践し、共有することで、愛のあるケアができる人に変わっていく場を作る

GADHAのイシュー

解決可能かつそれによって仮説が検証されるような問題

DV・モラハラ加害者が変容するために必要な知識(※)やネットワークが、様々なテーマや場所に散在しているため、自力でアクセスしたり、学んだりすることが難しい

※発達障害・愛着障害・パーソナリティ障害・アサーション・対話理論・成人発達理論・フェミニズム/ジェンダースタディーズ、加害者臨床など多数

GADHAのアクティビティ

イシューを解決するための取り組み

ハードル低く気軽に参加できる1から始まり、加害者としての自覚を持ち主体的に学び変わりたい方にはより能動的な学びが可能となるよう参加をデザインしています。

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  1. 当事者会による同じ加害者との関係的な学び(動機付け)
  2. 記事や読書など受動的な学び(知識収集)
  3. プログラムや読書会などの協調的な学び(知識理解)
  4. トラブル由来のケーススタディによる実践的な学び(知識実践)
  5. コンテンツ/尺度/パターンランゲージ制作などによる能動的な学び(知識生成)
  6. 次の世代に共有する教育的な学び(知識共有)

GADHAのビリーフ

取り組みの前提となる信念

  • 私たちは、人は変われると信じています
  • 教えられるのではなく、自ら学ぶ力を身につけることで変われます
  • 学びを自己目的化せず、実際に言動を変え、被害者を減らします

DV・モラハラ加害者の変容を支援することを手段とし、加害者と被害者のいない、愛ある関係を増やすというミッションに向けて、GADHAは活動していきます。

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